漫画家業をお休みした話
去年の12月に仕事をお休みする旨をお知らせしました。
お知らせです!
— ひととせはるひ@充電中 (@hito10se) 2022年12月1日
しばらくの間、仕事の漫画をお休みすることにしました。どこか体調が悪い、というわけではなく「充電期間」を設けたかったからです。
きっかけはうまく漫画が描けなくなったからなんですが、ずっと休養とインプットが足りていな…と感じていたのでここで思い切って休むことにしました。
お知らせは12月ですが11月のはじめから休んでいたのでもう半年近くになりますね。
(今はぼちぼち仕事再開させております)
さて、今回はなぜお休みしたのかというお話。
ツイートに似たようなことは書いていますが一番の原因は疲れと焦りです。
麻実くんが連載開始した2017年11月頃からいつわり男子が終わった2022年頃まで、思い返してみても長い休みをとった覚えがない!
(一度2ヶ月くらい休みをとったんですがそれは引越しに当てたのでノーカウントで)
短い休みは舞台や遠征に行ってしまうので、何もせず家にいるのは体の調子が悪い時くらいでした。
いや休めよ!って今なら思うんですが、以前の私はとにかく休むのが怖い!
と思っていた節がありました。
なぜ怖いのか、理由はいくつかあるんですが
- 移り変わりの早いweb、アプリ漫画で休んだら置いていかれてしまいそう
- 常に発信しなきゃという切迫感
今はどうか分かりませんが、数年前はwebやアプリ漫画とにかく増えていた時期だったので、もっと描かなきゃ早く更新しなきゃと焦る気持ちがあり、それが休むことを許さないでいました。
……いやでもね、上記の理由挙げましたが、これ
全部私の勝手な思い込みです😇
- 別に少し休んだところで置いていかれることはない(多少読者数は減るかもしれないけど)
- 常に発信する必要性はない
と、今なら思うんですが当時は疲れていた為に極端に自分を追い込む思考しかなかったんですよね。
疲れが焦りを生み、焦りが疲れを生むのです、負の連鎖。
これを早い段階で断ち切らなきゃいけなかったんですが、ずるずると先延ばしをしてしまい、最終的にネームが全然描けなくなりました。
アイディアというピースはあるのに、それがストーリーとして、漫画として「まとまらない」という感じです。
イメージはこんな感じ
今までは息をするようにネームができていたので、これはさすがにヤバいかもと思ってお休みを申し出ました。
連載を途中で休むなんてどうなんだ…と不安や心配に押しつぶされそうになったものの、担当さんは快く話を聞いてくださって本当に安心しました。
(竹書房さん本当にありがとうございます…足を向けて寝られません)
私が言いたいことは疲れたら休んでください
「当たり前のことじゃないか」と思われるかもしれないけど、その当たり前の考えにいきつかない状況もあるということです。
金銭や家庭環境によってもまた違うと思います、そんな簡単に休めるわけないだろって人も居ると思います、それでも体やメンタルを壊してからじゃ遅いです、そのリカバリーに膨大な時間が掛かります。
特にフリーランスのクリエイターは休むと無収入になりますし、判断が難しいところはあると思うのですが、私は好きだった漫画に大して無感情になって、ネームさえ作れない状況のほうがしんどかった…。
なのでみなさん、疲れたら休んでくださいね!!
オマケに、休み中何していたかといえば
- 仕事のことは一切考えない
- 趣味を全力で楽しむ
- 興味のある分野の勉強をする
- 読書
- ノートで内省
この辺りです。
特に四六時中仕事のことしか頭になかったので、仕事としての漫画については一切考えないは効いた気がします。
そしてしばらく経った時に、ふと描きたいアイディアが浮かんできて「あっ、元気になったかも」と思いました。
ノートで内省はこれはもう古今伝わるメジャーなメンタルの改善方法ですが、やっぱり効きます…!冒頭の「自分を追い込んでいたのは全部自分の思い込みだった」っていうのも書き出してやっと気づきました。疲れてる頭で考えたところで堂々巡りで答えなんて出ないんですよね…
お休みのお知らせをしてからTwitterもあまり更新せずで、もしかしたら心配をおかけしたかもしれません。
今後は自分のぴったりなペースを見つけて、楽しく更新や仕事をしていきたいと思います!